競輪の穴車券を予想できる鉄則~63万車券を勝ち取る「煉獄」を見よ

競輪予想実践

2020年の競輪シーズン、年末のKEIRINグランプリへの最終切符の権利をかけた朝日新聞社杯競輪祭2020(小倉競輪G1)は、初日の第2Rから63万車券が出現しました。北九州メディアドームは驚きに包まれ、ニュースサイトに巨額配当の速報が飛び交います。

1着入線した三重の皿屋豊選手自身も、その配当の高さに驚いていました。彼はもちろん人気薄のほうでしたが、ここまでの配当になるとは思っていなかったようです。

ここまで配当が跳ねたのは、9車立てで実力者の追い込み選手がそろうG1開催であるにもかかわらず、自力型選手3人で決着した点が大きく作用しています。

事実、2車単も大荒れとはいえ43,150円でしたので、3連単の631,970円は「さすがにこの組み合わせはないだろう」と考えたファンが大多数であったことを示しているでしょう。

しかしながら、そうした本流の買い方の裏側を行ってこそ、車券で勝てるといえるのではないでしょうか。多数の側にいれば負けで、少数の側に進めば勝つのは、ギャンブルに限らず、人生において重要な法則です。

この記事では、63万車券を筆頭に激荒れ車券を取るためのひとつのメソッドを公開します。

63万車券を勝ち取る方法論

出典:WINTICKET

63万車券をゲットするために必要なことは何でしょうか。それは他人と同じ考え方をしないことです。単なる万車券ですら、大多数と同じ思考法では獲得できません。ましてや、ほんのわずかの購入者しか手にできない10万車券ともなれば、その傾向はより顕著です。

かといって、ランダムに車券を買い続ければ、どんなに潤沢な資金があっても枯渇してしまいます。車券が限りなく100に近い期待値を保持していれば、それでも勝つ確率はあるでしょう。しかし、実際には運営側によって控除率が設定されています。

極論を言えば、車券を買った時点で25%は負けています。その負けを覆すだけの安定した勝ちを得ない限り、いつまで経っても搾取される側です。

負け組から勝ち組に回るためには、競輪の常識を知りつつ、競輪の非常識に意識的にシフトしなければなりません。

それも高純度の理論をもって攻略していかなければ、万札が湯水のように溶けていくでしょう。富豪の家に生まれて、その金を全部使い切るように遺言されたなら別ですが、せっかく貯めた資産で負け続けるのは、心身にとっても悪影響です。

勝つために使う魔法の3連単フォーメーション「煉獄」

ゆえに、勝つためのプランを提示します。必勝法とは言いません。勝つ時もあれば、負ける時もあるのがギャンブルです。しかし、大荒れレースを仕留められれば、限りなく勝つ側に回れる可能性は高くなります。

この競輪の穴を仕留めるための車券術で使うのは、当然に3連単です。冒頭で紹介した63万車券さえも的中させるための、すなわち100円でも63万円を生み出せる貧者のための革命理論です。『鬼滅の刃』『喧嘩稼業』といった創作作品にインスパイアを受け、「煉獄」と命名しました。

正確には、この理論だけを用いた1レースの買い目は18点なので、最低でも1,800円が必要な点には留意してください。

万車券狙い3連単フォーメーション「煉獄」の説明

3連単フォーメーション「煉獄」は機械的に選定されます。アレンジしない限りは、誰でも同じ買い目になるでしょう。競輪や選手の特性が大きく変化した時こそ、どんどんアレンジをしていくべきです。

しかし、この理論は現代の競輪に即して開発されました。しばらくはこの形のまま使うのがベストだと考えられます。

3連単フォーメーションは3-3-5の18点になり、選定には複数のステップが必要になります。それぞれ間違いがないように気をつけなければいけません。

では、順番に見ていきましょう。

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[1着条件]
1. 6枠の脚質「逃」選手(いない場合はこの項目は無視して次に進む)
2. 4枠または5枠の脚質「両」選手(いない場合は脚質「逃」)(これもいない場合は「追」の選手で、同条件に2車いた場合は競走得点上位1車)
3. 決まり手「マーク」が最多の選手(同条件に2車いた場合は競走得点上位1車)
4. この段階で3車の未満の場合(1で未選択の場合)、2枠2番の選手

[2着条件]
5. 1着条件の3車と同一とする

[3着条件]
6. 1着&2着条件の3車と同一とする
7. 3着候補として、残りの4~6車の中から年齢が若い選手を2車追加する
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上記の理論法則によって、123-123-12345という形の3連単フォーメーション18点が完成します。

運用にあたっては、気をつけるべき点もあります。例えば、1のプロセスなら、「6番」ではなく「6枠」である点に注意してください。7車立てなら6番と7番、9車立てならば8番と9番が入る6枠です。

この理論については、明解かつロジカルに製作の思想を説明できます。すなわち「自力選手の強さおよび穴適性の高さ」「自在型選手の混戦での立ち回りの強さ」、および「マーク選手の台頭による波乱」「若い選手の立て直しによる3着確保」です。

それぞれ簡単に説明していきましょう。

自力選手の強さおよび穴適性の高さ

1のプロセスを構成する要素です。自力選手は、たとえ6番車や8番車に入るような競走得点が低い選手であっても、充分に2連対、それどころか1着までもぎとれる資質を有しています。たとえ直近4ヶ月で3着以内がなかったとしても、その性質は変わりません。

脚質「逃」の選手に限定しているのは、先行型を宣言して食っていけるくらいにはポテンシャルがあることがわかっているからです。もちろん、一部には例外の選手も存在します。

しかし、そうした例外に見える選手ですら勝ってしまうことがあるのが競輪の怖いところであり、誰もが考えもしなかったところから転がり出る10万車券のからくりといえます。

自在型選手の混戦での立ち回りの強さ

2のプロセスに該当する項目です。自在型の選手、すなわち脚質が「両」である選手は、たとえラインの先頭にいるにしても2番手以降にいるにしても、波乱の立役者になるパターンが多く見受けられます。

自在型の選手は、自力型と追い込み型の二つの性質を持っていなければなりません。必然的に、混戦となった場合にとりわけ強みを発揮しやすい傾向にあります。タテの動きもヨコの動きも高いレベルで安定しているのも、上位に来やすい特徴でしょう。

さらに、4枠と5枠に限定しているのにも意味があります。これらは4番から7番までが対象となるわけですが、6番車以外は競走得点がそれなりに高い可能性を有していますし、9車立ての場合には4番車は必然的に一番下やブービーではないわけです。

重ねて言えば、4枠5枠で競走得点最低の6番車が入るのは、9車立ての場合になります。7車立ての場合は4番と5番になり、この場合は4番5番が競走得点最上位である可能性さえある点に注目しましょう。

9車立てにおける6番車は、単に競走得点が一番低いということを示すのみです。A級チャレンジの6番選手は追走だけで終わることのほうが多いですが、A級やS級に在籍している選手であれば、6番の選手でも充分に戦える力を有しています。

たとえ自在型の条件が合わずに逃げ選手、あるいは追い込み選手であったとしても、あっといわせる大駆けを見せる可能性を秘めているといえるでしょう。

マーク選手の台頭による波乱

3のプロセスの主要な部分です。決まり手のマークは、すなわち1着を取り切れずに自力型選手などの後ろからなだれこんだ形になります。多くは勝負弱さとして受け取られてしまう数値ですが、これは同時にどんな逃げやまくりにも対応して2着を確保した証です。

何しろ、決まり手は3連対の3着ではつきません。2連対かつ2着止まりだからこそ、この数値が増えているわけです。少しでも自力型選手がスキを見せたり、そもそも前が総崩れになったりすれば、こうした選手がアタマまで台頭できると考えられるでしょう。

しかも、勝負弱い、1着までは考えにくいと見られているわけですから、配当面での妙味が生まれやすい傾向にあります。これもまた発想の転換といえるでしょう。

強い選手の特殊な数字「2番」

上記の列挙に入れていませんでしたが、1着2着候補の押さえの数字としての2番指名も重要な意味を持っています。9車立てにおいて、2番は4番6番8番のヨーロッパではない、すなわち競走得点のワースト3ではありません。ベスト6の側にいる選手です。

それでありながら、1番3番5番7番9番と違って、唯一の偶数に位置しています。心理学的に見て、この差異は時として買い目に影響を与えます。さらに、影響を与えるのがファンの買い目だけならまだしも、番組の編成担当者にも及ぶ可能性を考慮すべきです。

そもそも、9車立てにおいて、1番から3番までは1枠1車の単枠になります。ある程度は力のある選手が入らないと、枠連枠単が売れにくくなるでしょう。

7車立てにおいては枠連枠単の発売はなく、得点上の縛りも解けるものの、やはり競走において主役となれるだけの力を秘めていることに変わりはありません。2連対をもぎ取れる力を秘めている数字が、2番の選手です。

若い選手の立て直しによる3着確保

5と6のプロセスは買い目の説明として、7のプロセスの追加2車のロジックを支えているのがこの項目です。一般的に、若い選手は気力と体力にみなぎっており、多くが自力型の選手です。

下位条件では、ほとんどがベテラン勢を蹴散らすだけの脚力を持っていて上位人気になりやすく、たとえ人気薄のラインに叩かれたとしても、強引に力で盛り返してくるだけのポテンシャルを有しています

裏を返せば、人気の選手がどうにか3着に紛れ込んできた時の押さえとしても機能しますし、たとえ人気薄であっても年齢が若い選手は好走しやすい点をキャッチアップするセーフティーネットとしても働いてくれます。

とりわけ経験豊かなベテランが人気しているレースにあっては、若く体力のある選手の起死回生の一発が、思わぬ万車券を呼び込む可能性があります。そんな時にかき乱した本人は着外になることが多いですが、3着に残るパターンもしばしばです。

煉獄による的中レースの実例

出典:小倉競輪

ここからは、実際のレースで運用した例を複数提示します。2020年のレースを4つに加え、2018年のレースをひとつ加えることで、年をまたいで使える継続性を証明しました。

また、63万車券を筆頭とした6ケタ配当を4つに加え、普通の万車券の事例も1つ入れています。これにより、煉獄は幅広く的中を望める3連単フォーメーションであるとおわかりいただけるでしょう。

2020年11月18日(水)小倉競輪「朝日新聞社杯競輪祭」[初日]第2R(631,970円)のケース

2020年11月18日(水)小倉競輪「朝日新聞社杯競輪祭」[初日]第2R
https://www.oddspark.com/keirin/RaceKekka.do?joCode=81&kaisaiBi=20201118&raceNo=2

買い目:158-158-12568
結果:8-5-2
3連単配当:631,970円

2020年秋、競輪ファンに衝撃を与えたレースです。まさかG1競走でこれほど荒れるとはという驚きが、関係者のあいだにも広がりました。

そもそも、一流選手だけが出るG1競走では、波乱の連続はあっても、大波乱は生まれにくいものです。なぜなら、競輪ファンも多くの可能性を考えるため、弱いと見られている選手でさえもしっかり買われるためです。ボックス買いの需要も増えているでしょう。

そうした先入観を打ち破るからこそ大万車券は生まれる、という典型例でした。

2020年11月5日(木)四日市競輪「泗水杯争奪戦」[初日]第9R(101,300円)のケース

2020年11月5日四日市競輪「泗水杯争奪戦」[初日]第9R
https://www.oddspark.com/keirin/RaceKekka.do?joCode=48&kaisaiBi=20201105&raceNo=9

買い目:235-235-12359
結果:3-2-9
3連単配当:101,300円

記念競輪で大荒れになったケースです。石川のベテラン、50歳の伊藤健詞選手が大駆けして1着をつかみ取り、101,300円の高配当をもたらしました。事前に1車欠場が出ていて、8車立てに減っていた中でのこの配当です。

配当が大きく跳ねた最大の要因は、3つのラインそれぞれの2番手が車券になる混戦になったことと、その中でも50歳でずっと勝ち星のなかった伊藤選手が勝ちきったことに求められるでしょう。

また、113期で21歳の眞杉選手と、その番手で36歳の宿口選手に人気が集中していたのも原因のひとつです。このふたりは本レースの若い順からの2人でもあり、結果的に宿口選手が3着に食い込みました。

2020年4月8日(水)玉野競輪「F2開催」[初日]第6R(473,950円)のケース

2020年4月8日(水)玉野競輪「F2開催」[初日]第6R
https://www.oddspark.com/keirin/RaceKekka.do?joCode=61&kaisaiBi=20200408&raceNo=6

買い目:567-567-23567
結果:6-5-3
3連単配当:473,950円

F2開催の7車立てでも、とんでもない高配当は出るものです。直近4ヶ月で0-0-0-14と負けるために走っているのかとさえ思われた111期の27歳、千葉の内田淳選手が、まさかの激走によって大波乱をもたらしました。

本線の3選手がすべて車券外となり、さらに内田選手の番手である鶴岡選手も車券になれず、2着3着は別線の先頭と番手だった平原啓多選手と本間慎吾選手になったことも、47万車券という刺激的すぎる数字に成長した要因でしょう。

2018年11月3日(土)弥彦競輪「第4回サテライト会津カップ」[2日目]第10R(473,060円)のケース

2018年11月3日(土)弥彦競輪「第4回サテライト会津カップ」[2日目]第10R
https://www.oddspark.com/keirin/RaceKekka.do?joCode=21&kaisaiBi=20181103&raceNo=10

買い目:269-269-12369
結果:2-9-1
3連単配当:473,060円

煉獄が使えるのは2020年だけではありません。2018年11月の弥彦競輪のF2開催でも威力を発揮しました。しかも、実力者が集まるA級準決勝での大荒れを仕留めたわけですから、多くのファンの意識が向かないところを拾えたといえるでしょう。

このレースの特異なところは、2-9-1と得点下位3車であるヨーロッパが絡んでいないにもかかわらず、47万車券というとてつもない配当に跳ね上がった点にあります。

これはラインの並びが大いに関係していて、1着の東京の西村行貴選手は3つのラインで最弱と思われていた線の2番手かつ直近4ヶ月で1勝どまり、2着の静岡の遠藤勝行選手は本線ながらも3番手、3着の三浦翔大選手は2番手評価の別線先頭で他ラインと絡ませづらい状況でした。

上記のような競輪の常識を打ち壊す順番で入線したからこそ、47万車券という特大の荒れっぷりになったわけです。事実、2-9の2車単では13,900円止まりでした。28歳と若い三浦選手が3着になったことで、「こんな展開があるのか」という驚きの決着になったといえます。

2020年12月5日(土)平塚競輪場「80th富士通Fテック杯」[2日目]第2R(17,840円)

2020年12月5日(土)平塚競輪「80th富士通Fテック杯」[2日目]第2R
https://www.oddspark.com/keirin/RaceKekka.do?joCode=35&kaisaiBi=20201205&raceNo=2

買い目:456-456-14567
結果:6-4-5
3連単配当:17,840円

普通の万車券もしっかり取れる一例です。27歳の神奈川の小坂元雄斗選手が逃げ切り、ともに単騎だった福島の大沼修選手と新潟の村上順規選手が続きました。

いずれも上位に来る力はあると見られていましたが、この並びはあまり予期されていなかったからか、万車券まで発展したと見られます。

このレースは5着まで6-4-5-7-1となっているため、5連単があっても当てられたケースでしょう。煉獄の威力がしっかりと現れたレースとなりました。

激荒れ万車券は取れる

激荒れ万車券は取れる
改めて、この記事で紹介した煉獄による的中車券をまとめてみましょう。

[8-5-2]158-158-12568 631,970円
[3-2-9]235-235-12359 101,300円
[6-5-3]567-567-23567 473,950円
[2-9-1]269-269-12369 473,060円
[6-4-5]456-456-14567 17,840円

ぜひとも荒れそうな競走を選んで、この記事で紹介した煉獄理論を使ってみてください。当然のように万車券が当たり、愉快な気分を抑えられなくなるかもしれません。